寸法の記入を効率よくする方法
Jw_cadにある〔寸法〕コマンドの使い方を基本的なところから円、円弧への寸法の記入と進んで、このページでは、効率よく寸法を記入する方法をご紹介いたします。
赤枠で囲った部分の内容をご紹介しますが、項目的にはこれまで以上に多く感じますが、さほどでもありません。
角度入力の使い方
図面を描く中で、頻繁に使うのが角度の計測です。
図面の中には様々な角度の斜めの線を描くので、それらの線とGLやFLとの角度を記しておくことは、とても大切なことで、これが無いために仕上がらない可能性だって有ると言えなくもないので角度を確認する手順をご覧ください。
画像の手順は次の通りです。
- 作図(1)ツールバーの「寸法」タブを左クリックします。
- コントロールバーの〔角度〕タブを左クリックします。
- 角度測定の基点を右クリックで指示します。
- 寸法線の位置を左クリックで指示します。
- 角度測定の始点を右クリックで指示します。
- 角度測定の終点を右クリックで指示します。
- 連続して次の終点を右クリックで指示します。
- 連続して次の終点を右クリックで指示します。
これで画像のように各角度の計測結果が表示されます。
角度測定の手順ですが、これまでより手数が多くなりましたが、基本的な手順は①~⑥までで、手順⑦と⑧は、画像のように連続して記入することも出来るというデモンストレーションなので必要なければ省略してください。
連続で角度を記入する使い方をすれば、放射状に描いた線でも全ての角度を記入することができます。
端部の使い方
寸法を記入するときに測定範囲を示しておかないと図面を見た人が迷ってしまいます。
その測定範囲を示すのに使うのが〔端部〕なのですが、端部といっても点ばかりじゃなく、矢印で示す事も出来るのでその手順をご覧ください。
画像の手順は次の通りです。
- 作図(1)ツールバーの「寸法」タブを左クリックします。
- コントロールバーの〔端部 ●〕タブを左クリックします。
- 寸法線の位置を左クリックで指示します。
- 寸法測定の始点を右クリックで指示します。
- 寸法測定の終点を右クリックで指示します。
これで画像のように端部処理された測定範囲が表示されます。
ここでのポイントは手順②でコントロールバーの〔端部 ●〕タブを左クリックするところですが、この操作は終点で最終指示をする前なら、いつでも行うことが出来るので、記入前に端部を変更したいときに左クリックで変更してください。
因みに切り替わる順番は次のようになっています。
寸法値の使い方
寸法値について書くことは無いので画像で手順をご確認ください。
画像の手順は次の通りです。
- 作図(1)ツールバーの「寸法」タブを左クリックします。
- コントロールバーの〔寸法値〕タブを左クリックします。
- 寸法値の始点付近で左クリックします。
- 寸法値の終点付近で左クリックします。
これで画像のように寸法値が測定対象線の直上に表示されます。
ここでのポイントは、始点付近で左クリックするところで、通常、線の端を指示するときは右クリックで端点を読取りますが〔寸法値〕では、右クリックで始点を読み取ることが出来ません。
その代わりと言っては語弊がありますが、線の端付近であれば、左クリックでも端点を正確に読み取ってくれます。
終点に関してはこのような縛りは無く、左右どちらでも端付近でクリックすれば、端点を読み取ってくれるので、正確に計測することが出来ます。
ちょっとした寸法測定なら寸法値で十分かと思います。
画像では線上で〔寸法値〕を計測しましたが、点だけの2点間でも同じように計測することが出来ます。
小数桁の使い方
〔小数桁〕は、測定結果に小数点以下を表示する時に使うことは、ご理解いただけていると思いますので、これ以上ご説明することもございませんので、手順を画像でご覧ください。
少数桁の使い方は実に簡単で、
- 作図(1)ツールバーの「寸法」タブを左クリックします。
- コントロールバーの〔少数桁〕を左クリックします。
- 寸法線の位置を左クリックで指示します。
- 寸法測定の始点を右クリックで指示します。
- 寸法測定の終点を右クリックで指示します。
これで画像のように小数点以下3桁が表示されます。
小数桁をコントロールバーで簡単に変更できるので、小数点以下まで表示しなくてはならない時に使うと効率よく作業を進められます。
通常であれば、寸法設定ダイアログで変更するところをコントロールバーで出来るのは有難い機能なので、大いに活用していただきたいものです。
〔少数桁〕タブの少数桁数の変更状況は次のようになっています。
【少数桁 0】⇒【少数桁 1】⇒【少数桁 2】⇒【少数桁 3】
左クリックするごとに変わり、このローテーションを繰り返します。
累進寸法の使い方
累進寸法を使うことで同一線上の寸法を簡単に記入することが出来るので手順をご覧ください。
画像の手順は次のようになります。
- 作図(1)ツールバーの「寸法」タブを左クリックします。
- コントロールバーの〔累進〕を左クリックします。
- 寸法線の位置を左クリックで指示します。
- 寸法測定の始点を右クリックで指示します。
- 次の測定点を右クリックで指示します。
- 以降は手順⑤を繰り返して終点まで記入を続けます。
これで画像と同じように縦書きの累進寸法が記入されます。
累進寸法は他とは違い縦書きで表示される設定になっています。
これは、他との差別化を図ることで間違わないようにするためです。
尚、記入される寸法は全て手順④で指示した始点からの寸法になります。
寸法一括処理の使い方
〔一括処理〕を使うと範囲内の寸法を一度に記入することが出来るので、とても効率的に作業を進められるので手順をご覧ください。
画像の手順は次のようになります。
- 作図(1)ツールバーの「寸法」タブを左クリックします。
- コントロールバーの〔一括処理〕タブを左クリックします。
- 寸法線の位置を左クリックで指示します。
- 一括処理範囲指定の始線を左クリックで指示します。
- 一括処理範囲指定の終線を左クリックで指示します。
- コントロールバーの〔実行〕を左クリックします。
これで画像と同じように範囲指定された部分の寸法が一括で記入されます。
ここでのポイントは、〔一括処理〕と〔実行〕の状態で、開始直後は両方とも半透明でアクティブ化されていません。
〔一括処理〕は、寸法線の位置を左クリックで指示した時点でアクティブ化され、
〔実行〕は、一括処理範囲指定の終線を左クリックで指示した時点でアクティブ化されされて寸法記入を実行することが出来るようになります。
≪まとめ≫
これで一通り寸法コマンドの使い方をご紹介いたしました。
少し煩雑な点も有ろうかとは思いますが、画像と手順の箇条書きを見比べながら進めていただければ、実行中の結果を得られます。
寸法コマンドだけでもたくさん使い方があるので、Jw_cad全体でいけば膨大な数になることは容易にご想像いただけると思いますので、最初から全ての項目を覚えようとせず、必要な物から覚えるようにして、付随する使い方は、使っていく中で徐々に覚えていけばいいと思います。
Jw_cadに関しては、たくさんのサイトで使い方を紹介されていますし、関連書籍もたくさん販売されているので、分からないところが有ってもすぐに調べられるので、まずは基本的な使い方をしっかり身に付けるようにしてください。