文字をより便利に使うために
Jw_cadにある〔文字〕の基本的な使い方を前のページでご紹介しましたので、このページでは文字の書込みをより便利にする操作をご紹介します。
ご紹介するはコントロールバーの赤枠部分になります。
文字の範囲選択
〔文字〕タブを左クリックすると上部コントロールバーが変り文字入力専用になります。
この中の〔範囲選択〕は、同じものが他の項目としてあるので、必要ないように思われるかもしれませんが、ここでの〔範囲選択〕は、文字入力に特化したものだとお考えいただいて画像をご覧ください。
画像内では、文字範囲選択と通常の範囲選択の手順を紹介していますので、それぞれの手順をご紹介します。
◆文字の範囲選択手順
- ツールバーの〔文字〕タブを左クリックします。
- コントロールバーの〔範囲選択〕タブを左クリックします。
- 文字範囲選択の始点を左クリックします。
- 文字範囲選択の終点を左クリックします。
この時点で、矩形内の文字がハイライトされて選択状態になります。
文字の範囲選択では文字優先で選択されるようになっているので、通常の選択とは異なります。
<注意!>
手順②で〔範囲選択〕タブを左クリックするとコントロールバーがこのように変化します。
◆通常範囲選択
- ツールバーの〔範囲〕タブを左クリックします。
- 範囲選択の始点を左クリックします。
- 範囲選択の終点を左クリックします。
これで通常の範囲選択がされて、矩形のみがハイライトされて選択状態になります。
因みに矩形内の文字も一緒に選択するときは選択範囲の終点で右クリックしてください。
いずれも〔移動〕を使って選択されているものを移動したら次のようになります。
文字の基点変更
文字を図面に書込む時に中央を基点に書込みたい時や左右にしたいとき、左右の上下を基点にしたいときなど文字を書込むシーンによって違うので、基点を変更して思い通りのところに書込むために文字の基点を変更する必要があります。
その基点の変更方法を画像にまとめましたので、ご覧ください。
ツールバーの〔文字〕タブを左クリックすると画像のコントロールバーが現れるので、その中の赤枠部分を左クリックしてください。
〔文字〕のコントロールバーに備わっている基点を使うための〔文字基点設定〕ダイアログがこれです。
この内容を表にしておきましたのでご覧ください。
【文字基点】 | ラジオボタンをマークすることで基準点の位置が変る。 |
---|---|
【ずれ使用】 | チェックを入れることで縦ずれ、横ずれ寸法を指定する。 |
【下線作図】 | チェックを入れることで文字の下線を描けます。 |
【上線作図】 | チェックを入れることで文字の上線を描けます。 |
【左右縦線】 | チェックを入れることで文字に左右縦線を描けます。 |
【下線作図】【上線作図】【左右縦線】は、ずれ寸法で指定されている位置に描かれるので、
ずれ寸法を使うのであれば、事前に位置関係を確認するようにしてください。
必要な変更を加えたら最後に「OK」を左クリックして設定を反映させてください。
文字の行間調整
文字を書込むときの行間隔を適切に調整することで読みやすくなり、図面に書込んだ意図を正確に伝えることが出来るようになります。
逆に言えば、行間が整っていなければ、意図するところを正確に読み取ってもらいにくくなる可能性があるという事にもなりかねませんので、適切に文字の行間を調整するようにしてください。
文字の行間を整える手順を画像にまとめましたのでご覧ください。
ツールバーの〔文字〕タブを左クリックすると文字専用のコントロールバーが現れます。
利用するのは赤枠で囲まれた〔行間〕のテキストボックスです。
〔文字〕のコントロールバーに備わっている行間の設定はこのテキストボックスに数値を入力することで行います。
数値の入力方法は、画像のように右側の数値が行の高さで左側が列の幅を表しています。
画像のように【20 , 0】で縮尺が1/50なら、高さ1.000mm列幅は0mmになります。
続いて文字テキストボックスの文字をクリップボードに保存する手順をご覧ください。
画像の手順をご紹介しています。
- ツールバーの〔文字〕タブを左クリックします。
- コントロールバーの〔行間〕のテキストボックスに行間設定数値を記入します。
- テキストボックスに文字列を記入し、ハイライトさせておきます。
- キーボードの【Ctrl + C】でクリップボードに保存します。
ここまでが、前半部分ですので、続いて後半で貼付けます。
画像の手順をご紹介しています。
- 保存文字を貼付け位置に貼付けます。
- キーボードの【Ctrl + V】を選択し仮表示されたら左クリックで貼り付けます。
これで文字行間は指定通りの間隔になります。
また、【Ctrl + V】を繰り返すことで、いくつでも同じ行間で書込むことが出来ます。
続いて、横方向と斜め方向への指定方法と結果をご覧ください。
ご覧のように〔行間〕のテキストボックスへの記入を変えることで、横方向にも斜め方向にも同じように行間の揃った文字が書込めます。
少し残念なのは、別の文字を記入できないというのが残念です。
この使い方で、文字行間を揃えて違う文字を記入しようとするなら、一旦この方法で記入した文字列を書き直す以外に方法はないようなので実用的かどうかは、各個人での判断となります。
文字を縦字にする
図面に書込む文字は、時には縦書きのほうが見易い場合があるので、ここでは縦書きにする手順をご紹介しますのでご覧ください。
画像は横書きのまま縦書き表示にした状態で手順は次の通りです。
- ツールバーの〔文字〕タブを左クリックします。
- コントロールバーの〔縦字〕にチェックを入れます。
- テキストボックスに文字列を記入します。
- 書込み位置で左クリックして書込みます。
これで画像と同じように横書きのまま縦字にしたものが書込まれます。
このままでは、読み辛いので、通常このような使い方はしないと思いますので縦字を縦書きにしたいのですが、それには1か所チェックを入れるだけなので手順画像は割愛させていただきます。
チェックを入れるのは、ここです。
横書きのまま縦字にする手順②の段階でこちらにもチェックを入れると書込み文字が縦方向に変わって読みやすくなります。
文字を連結する
図面上で別々のところに書込んだ文字を前や後ろの繋ぎ合わせて一つの文字列にしたいこともあるので、その手順を紹介します。
ここまでが前半部分になります。
- ツールバーの〔文字〕タブを左クリックします。
- コントロールバーの〔連〕タブを左クリックします。
- 連結したい文字を左クリックします。
ここまでが画像で紹介した手順です。
この時点で、コントロールバーが変わって次の手順に移ります。
ここで、連結させる文字の位置を指定します。
〔前付け〕〔後付け〕は、後から選択する文字に対して指定するもので、先に「文字」を選択した場合
〔前付け〕なら「連結文字」となり、〔後付け〕なら「文字連結」となります。
文字の連結を使うときは〔前付け〕〔後付け〕を考慮して使い分けてください。
<まとめ>
今回ご紹介したものは、使えるシーンが限られものが多いので、実際に図面を描く中では、あまり使わないかもしれませんが、仮に普段使わないとしても使う場面に遭遇するかもしれないので、
「こんな使い方もあったよな」くらいでいいので、覚えておいください。
少しでも記憶の中にあると調べるときに役立ちますし、調べる時間も格段に短く出来るので無駄を極力少なくすることで、効率よく図面を描くことが出来るようになります。