Jw_cad 寸法入力の使い方(1)

作図(1)ツールバー

図面にとって大切な寸法の入れ方

Jw_cadにある〔寸法〕コマンドは、図面で最も重要な各寸法を見易く正確に記入するのに不可欠ですが、寸法も項目が多岐にわたるため、数回に分けてご紹介させていただきますので、こちらでは寸法を図面に書込む時の基本的な使い方をご紹介させていただいます。

ご紹介するのは、ツールバーを使用した時の手順ですが、メインメニューからも同様に使うことが出来るので、その手順をまずご紹介させていただきます。
メインメニューから始めるときは、
作図(D)〕⇒〔寸法(M)〕と進めることで、同じコントロールバーを使えるようになります。

寸法コントロールバー

直線への寸法入力

寸法〕タブを左クリックすると、コントロールバーが先に紹介したものに変わります。
水平方向の直線に寸法を記入するときは、コントロールバーで操作することはありませんので手順をまとめた画像をご覧ください。

任意の位置に寸法を記入する方法

画像の手順は次の通りです。

  1. 作図(1)ツールバーの〔寸法〕タブを左クリックします。
  2. 寸法を計測する線を左クリックします。
  3. 寸法書込み位置を左クリックで指示します。
  4. 寸法計測の始点を右クリックで指示します。
  5. 寸法計測の終点を右クリックで指示します。

これで、画像のように書込み位置に計測結果が表示されます。
任意の位置に寸法を記入するので寸法記入位置の指示が必要ですが、線に沿って記入するのであれば、
手順③を手順④の位置で行えば、線のすぐ上に計測結果が記入されます。
この状態をご覧ください。

任意の位置のきにゅ状況説明図

画像のように対象となる線の上に計測結果が表示された状態ですが、元の黒い線が隠れて見えませんが、表示線の下に隠れてるだけなので表示線を消せば画像の下側のように現れます。

ポイント
寸法記入の時も左下のステータスに表示される次の指示をご覧ください。

次に行う操作を指示してくれるので、その通りに操作すると間違いありません。

寸法記入方向の縦・横切替

図面に寸法を書込む最も簡単な方法をご紹介しましたが、あまり実用的とは言えませんので、実際の図面で活用できる記入方法をご紹介しますので手順を画像でご覧ください。

寸法記入方向を縦・横に切り替える手順

画像の手順は次の通りです。

  1. 作図(1)ツールバーの「寸法」タブを左クリックします。
  2. コントロールバーの 寸法記入縦横切替タブ を左クリックして角度を切替えます。
  3. 寸法を計測する線を左クリックします。
  4. 寸法書込み位置を左クリックで指示します。
  5. 寸法計測の始点を右クリックします。
  6. 寸法計測の終点を右クリックします。

これで画像の横方向の寸法が記入されます。
同じように縦方向も記入するのですが、縦方向にするには手順②で「90°」にします。
この時、左横のテキストボックスに角度 寸法記入角度変更用テキストボックス が表示されるので、後は横方向と同じように縦方向の寸法を計測すれば結果が記入されます。

ご紹介している寸法入力は、任意の位置に記入する方法です。

寸法の角度指定

図面の中には、水平・垂直でけでなく、斜めの線も数多く描かれるので斜めの線に対しても同じ角度で寸法を書込む手順をご覧ください。

寸法を斜めに書く手順

画像の手順は次の通りです。

  1. 作図(1)ツールバーの「寸法」タブを左クリックします。
  2. コントロールバーの 寸法の記入角度用テキストボックス に指定する角度を記入します。

これで角度設定は出来ましたので後は、これまでと同じように任意の位置に寸法を記入すれば、画像のように斜めの線と平行に寸法が記入されます。


角度を指定するときは、直接記入する方法と▼マークを左クリックしてプルダウンメニューから選択することも出来ます。
これで斜めの線でも分かり易くて見易いように寸法を記入出来ます。

寸法の入力設定

ここまでは、デフォルトの設定で寸法を記入してきましたが、実際の図面では引出線が描かれていてどの間の寸法なのか分かり易く描かれているのが普通です。
この先いろんな寸法の使い方をご紹介する中でも引出線や他の設定が関係してくるので、先に寸法入力に関わる設定をしておきたいと思いますので、こちらで主な設定箇所をご覧ください。

寸法用コントロールバー

寸法関連の設定はコントロールバーの赤枠で囲った〔設定〕タブで行います。
Jw_cad全体の設定はメインメニューの〔設定(S)〕で行いますが、あくまで寸法だけの設定なので、寸法コマンド内に専用の設定項目が設けられています。
この〔設定〕タブを左クリックすると次のダイアログが現れます。

寸法設定ダイアログ

いろんな項目がありますがこの中で気になるのは「文字方向無補正」という項目と赤枠で囲った部分です。
「文字方向無補正」は、水平線であれば寸法線の上に書込むか下に書込むかを設定するところです。
これは垂直では左右いずれかを指定することが出来るので、図面の表示上見易いように変更を加えることの多い項目です。

寸法値の表示方向の切替え状況確認

次に下側の赤枠部分は、寸法測定線と寸法表示線の間隔を設定するところで、私の場合右側の二つの項目のみ設定しています。
この数値を大きくすると寸法測定線と表示線の間隔が拡がるので、寸法記入の文字サイズや見易さ等を考慮して調整してください。
因みに右側の「引出線位置」は引出線と逆方向の突出を指定する部分なので私はあまり使うことはありませんが、必要に応じて設定するようにしてください。
設定は、数値が大きくなればなるほど突出長さが長くなるので、図面に合わせて調整してください。

ポイント
文字の種類は基本設定の〔文字〕に依存しています。
寸法線色、引出線色、矢印・点色等は、線属性に依存しています。
主に変更するのはこのくらいだと思います。
後するとすれば、矢印の長さと角度の設定の変更くらいです。
そのほかに関しては、必要で有れば変更してください。

寸法入力の切替え

寸法入力切替を行うことで、より整った図面にすることが出来ます。
任意の位置の寸法を書込むだけでなく、寸法の設定を行っておけば、統一された寸法入力が可能ですし、引出線との関係性等も統一出来てより完成度の高い図面にすることが出来るので、その手順をご覧ください。
ここでご紹介するのはコントローバーの赤枠部分になります。

寸法用コントローバー

ここを左クリックすると順番に表示方法が切り替わります。

寸法表示の切り替わり順

この中でよく使われているのが です。

実際の図面をご覧いただければお分かりだと思いますが、ほとんどの図面で引出線が描かれていてJw_cadではこのどちらかが使われていることが多く見受けられます。
この引出線の設定も先にご紹介した寸法設定ダイアログで行います。

それでは順番にご覧ください。

では画像のような操作手順になります。
この状態だと対象線を基準線として寸法が記入されます。

寸法入力方法の確認1
  1. 寸法測定対象線の端点を右クリックします。
  2. 同一点で右クリックします。
  3. 寸法測定の終点に移動し右クリックします。

では画像のような操作手順になります。
この状態なら任意の位置に寸法線を設定することができます。

寸法入力手順の確認2
  1. 寸法引出線の始点を右クリックで指示します。
  2. 寸法線の位置を左クリックします。
  3. 寸法測定始点を右クリックで指示します。
  4. 寸法測定の終点に移動し右クリックします。

では画像のような操作手順になります。
この記入方法が一般的に使われる記入方法で引出線も自動で描かれ、寸法記入位置も設定どおりの位置に記入されます。

寸法記入手順の確認3
  1. 寸法引出線の基点を右クリックで指示します。
  2. 同一点を右クリックして始点を指示します。
  3. 寸法測定の終点に移動し右クリックします。

では画像のような操作手順になります。
こちらの記入方法も一般的によく使われる記入方法で引出線も自動で描かれ、寸法記入位置も設定どおりの位置に記入されます。

寸法入力手順の確認4

①の手順

  1. 寸法引出線の基点を右クリックで指示します。
  2. 同一点を右クリックして始点を指示します。
  3. 寸法測定の終点に移動し右クリックします。

◆②の手順

  1. 寸法引出線の基点を右クリックで指示します。
  2. 逆方向の端を右クリックして始点を指示します。
  3. 寸法測定の終点に移動し右クリックします。


①と②の手順で、書込まれる数値方向が変わるので必要に応じて使分けると、より意図するところが伝わりやすくなることも考えられます。
この結果を得るには、〔寸法設定〕ダイアログ内の【文字方向補正】のチェックの有無が関係してきます。
画像の①と②のように逆方向にするときはチェックを入れてください。
チェック無いときは①と同じ結果になります。
因みに の最初の基点指示の段階で左右どちらでもいいので、ダブルクリックしてから後の手順を行うと①・②と同じように記入することが出来ます。

引出線の角度を変える

寸法記入の時に測定点を明確にするために描かれる寸法引出線の角度を変えることで、対象となる寸法の範囲をより明確にすることが出来るので、引出線の角度を変える手順をご覧ください。

寸法引出線の角度を変える手順

画像の手順は次のようになります

  1. ツールバーの〔寸法〕タブを左クリックします。
  2. コントロールバーの 引出線角度変更タブ を左クリックして角度を指定します。
  3. 寸法測定対象線を左クリックします。
  4. 寸法測定の始点を右クリックで指示します。
  5. 寸法測定の終点を右クリックで指示します。

これで画像と同じように引出線角度30°で寸法が記入されます。

ポイント
ここで指定出来る引出線の角度は【0・30・45・-45・-30】の五つで左クリックするごとに変化します。
引出線角度変更タブで角度へんかの状況

≪まとめ≫
このページでは〔寸法〕を使って、任意の位置への寸法の書込みから、寸法設定ダイアログでの設定や寸法引出線の角度の変更方法まで、基本的なところをご紹介しましたが、こちらで紹介させていただいたところが、寸法を記入する際の基本的なところですので、まずはこちらで寸法入力の基本練習をしてください。
その後次の項目をご覧いただければ、より一層理解しやすくなると思いますので、まずはこちらでの練習を頑張ってください。

タイトルとURLをコピーしました