消去コマンドの使い方
Jw_cadの〔編集(1)〕ツールバーにある〔消去〕コマンドですが、改めてご紹介する事もないとも思ったのですが、少し約束事がございますので、こちらでご紹介させていただきますので、ご一読ください。
メインメニューから始めるときは〔編集(E)〕⇒〔消去(D)〕の順に左クリックしてください。
これで、ツールバーから始めるときと同じ状態になります。
消去コマンドの基本的な使い方
Jw_cadの〔消去〕は、冒頭でも書かせていただいた通りメインフレーム内にある図形・線・円弧・文字等の不用なものや部分的に不用になったものを消すのに使いますが、使う用途で若干の違いがございますのでまずは基本的な使い方の手順をご覧ください。
〔消去(D)〕の基本的な手順はこうなります。
- 編集(1)ツールバーの〔消去〕タブを左クリックします。
- 消去対象線を左クリックで指示します。
- 消去する部分の始点を左クリックで指示します。
- 消去する部分の終点を左クリックで指示します。
これで消去対象線の不用な部分を消去することが出来ます。
今更ですが、指示点がある時は右クリックで指示点を読取ってください。
そのほうが正確に消去することが出来ます。
画像では、手順②段階の消去対象線を指示したハイライト状態ですが、手順紹介でも書かせていただいたように手順③~④の間が消去されます。
これもすでに実際に練習されていると思いますので、既にご存知かと思います。
ご紹介いたしました左クリックでの始点、終点の指示は、任意の位置を指示する方法ですので、厳密に範囲を指定できるものではないので、出来れば消去する始点と終点に仮点を付けておくことをお薦めいたします。
円消去の基本手順
Jw_cadの消去コマンドを使って円全体を消去するのは簡単で、対象円を右クリックするだけで消去することが出来ます。
しかし一部を消去するときは、そう簡単にはいきませんので手順をご覧ください。
〔消去(D)で円の一部を消去する基本的な手順はこうなります。
- 編集(1)ツールバーの〔消去〕タブを左クリックします。
- 対象円を消去する始点を右クリックで読取ります。
- 対象円を消去する終点を右クリックで読取ります。
これで円の一部を消去することが出来ます。
手順としては簡単ですし、画像でお示ししているように左半分が消去されています。
因みに任意の位置を指示するときは、左クリックで指示してください。
Jw_cadの消去コマンドで円の一部を消去するときは、反時計回りで始点、終点の順に指示してください。
画像では左半分を消去していましたが、右半分を消去するのであれば、手順②と③を入替えて指示すると右半分を消去することが出来ます。
一括消去処理の使い方
消去コマンドの〔一括処理〕は、指定した範囲内の消去対象線を一瞬で消去してくれる便利なコマンドですので手順をご覧ください。
〔消去(D)〕の一括処理の手順はこうなります。
- 編集(1)ツールバーの〔消去〕タブを左クリックします。
- コントロールバーの〔一括処理〕タブを左クリックします。
- 消去範囲基準線(始点)を左クリックで指示します。
- 消去範囲基準線(終点)を左クリックで指示します。
- 消去範囲指定始線を左クリックで指示します。
- 消去範囲指定終線を左クリックで指示します。
- コントロールバーの〔処理実行〕タブを左クリックします。
これで範囲指定内の一括消去処理が実行された画像になります。
掲載画像は、幾つかの手順をご紹介するために必要なものを合成してありますので、実際の状況とは若干違いがありますが、ご紹介させていただいている手順を実行いただければ指定範囲内の不用線が一瞬で消えるところをご体験いただけます。
これが、最終処理実行後の画像になります。
今回は台形の外枠を指定しましたので上辺と下辺も消去されてしまいましたが、残したい時は上辺、下辺それぞれの手前に一本線を入れてその線を指示すれば上辺も下辺も残して一括処理することが出来ます。
節間消去の使い方
消去コマンドの〔節間消し〕は、交差する線で区切られた範囲の線を一瞬で消すことが出来る便利なコマンドなので手順をご覧ください。
〔消去(D)〕の節間消しの手順はこうなります。
- 編集(1)ツールバーの〔消去〕タブを左クリックします。
- コントロールバーの〔節間消し〕をチェックします。
- 消去対象節間を左クリックで指示します。
これだけで、対象となる節間の線が一瞬で消去されます。
図面を描く中でもこのような場面がよく出てきますので、便利なコマンドです。
〔節間消し〕は、直線だけでなく円でも同じように節間の線を一瞬で消すことが出来ます。
範囲選択消去の使い方
消去コマンドの〔範囲選択消去〕には、二つの使い方がございますので、最初に通常の範囲選択消去を使う時の手順をご紹介させていただきますので、ご覧ください。
〔消去(D)〕の範囲選択消去の手順はこうなります。
- 編集(1)ツールバーの〔消去〕タブを左クリックします。
- コントロールバーの〔範囲選択消去〕タブを左クリックします。
- 範囲選択する始点を左クリックで指示します。
- 範囲選択する終点を左クリックで指示します。
- コントロールバーの〔選択確定〕タブを左クリックします。
これで範囲選択内にある図形や線がハイライトされ、手順⑤を行うと全て消去されます。
範囲選択は通常の範囲選択と同じですので、文字が含まれるときは右クリックで選択してください。
範囲選択からはみ出したものは、ハイライトされず、消去対象とはならないので、必要なものだけ残すときにこの使い方をすると便利です。
連続範囲選択消去の使い方
このコマンドは、先の範囲選択消去の続きだと考えていただければと思いますので手順をご覧ください。
〔消去(D)〕の連続範囲選択消去の手順はこうなります。
- コントロールバーの〔連続範囲選択消去〕タブを左クリックします。
- 範囲選択する始点を左クリックで指示します。
- 範囲選択する終点を左クリックで指示します。
- コントロールバーの〔選択確定〕タブを左クリックします。
このように先の〔範囲選択消去〕で残ったところを消去するときなどに利用することで簡単に追加で不用な部分を消去することが出来ます。
私個人としては、さして便利だと感じませんので、ほとんど使ったことがありませんが、これはあくまで個人の感想ですので、作業上便利だと感じる方も居られると思いますので、他の方法を使うか、こちらを使うかは、皆さんのご判断にお任せいたします。
切取り選択の使い方
コントロールバーにある〔切取り選択〕は、消去タブの機能そのものではないと私は思っていますが、この項目内にございますので簡単ではありますがご紹介させていただきますので手順をご覧ください。
- コントロールバーの〔範囲選択消去〕タブを左クリックします。
- 編集(1)ツールバーの〔消去〕タブを左クリックします
画像の手順の前にここまでを先に実行してください。
〔範囲選択消去〕内にある切取り選択を使う手順はこうなります。
- コントロールバーの〔切取り選択〕をチェックします。
- 切取り範囲の始点を左クリックで指示します。
- 切取り範囲の終点を左クリックで指示します。
- コントロールバーの〔選択確定〕タブを左クリックします。
これで文字を含めた選択範囲を切取ることが出来ます。
こちらも私個人的には、ほとんど使うことのないコマンドなので、これ以上書かせていただくこともございませんので、次に移らせていただきます。
範囲外選択の使い方
範囲外選択はその名の通り選択範囲外を指定するためのコマンドですので手順をご覧ください。
- 編集(1)ツールバーの〔消去〕タブを左クリックします。
- コントロールバーの〔範囲選択消去〕タブを左クリックします。
画像の手順の前にここまでを先に実行してください。
〔範囲選択〕内にある範囲外選択を使う手順はこうなります。
- コントロールバーの〔範囲外選択〕をチェックします。
- 切取り範囲の始点を左クリックで指示します。
- 切取り範囲の終点を左クリックで指示します。
- コントロールバーの〔選択確定〕タブを左クリックします。
これで選択範囲を囲った仮線の外側にある全てを一瞬で消去することが出来ます。
ここでひとつ注意しなくてはならないのは、お気付きかもしれませんが、画像の中で図面を描くために設定していた点線の枠も範囲外選択の対象となっているので一緒に消去されてしまいます。
図面を描くのに大切な枠線のように消したくないものを範囲外選択から除外したいときには、対象物を左クリックして選択対象から除外することが出来ます。
仮線枠の場合、四辺をひとつづつ左クリックすることで除外できます。
≪まとめ≫
消去コマンドを上手に使いこなすことが図面を描く時間の短縮に大きく寄与することにつながります。
幾つかの消去方法がございますが、その時々に応じて使い分けることが大切で、使い方を間違うと図面を描く時間は逆に遅くなることも考えられるので、適切に使いこなせるように練習を重ねておくことがとても大事になってくると考えます。
最後になりましたが、消去コントロールバーの中に出てくる「前範囲」「全範囲」「選択解除」は、それぞれ文字通りの働きをするタブで、いずれもワンクリックで機能します。