接円の基本的な使い方
Jw_cadにある〔接円〕は「線」「円」「点」などに接する円を描くためのコマンドで、真円はもちろんのこと楕円や半円も描くことが出来ます。
シーンによっては、とても便利なコマンドですので図面を描くのにご活用いただけるようこのページで詳しくご紹介させていただきます。
こちらでご紹介するのは作図(2)ツールバーから始める手順です。
メインメニューから始めるときは。
〔作図(D)〕⇒〔接円(E)〕の順番に左クリックしてください。
接円基本の使い方
〔接円〕の基本の使い方は最も簡単な使い方なので、まず手順をご覧ください。
画像の手順は次のようになります。
- 作図(2)ツールバーの〔接円〕タブを左クリックします。
- 接円対象の線を左クリックで指示します。
- 接円対象の点を右クリックで読取ります。
- 接円対象の円を左クリックで指示します。
これで画像と同じように「線」「点」「円」に接する円が描けます。
対象となる要素を順番に指示することで指示した三点に接する円を描くことが出来ますが、円の大きさは、最終指示点の位置関係で決まります。
〔接円〕の最終指示点は出来るだけ接点近くを指示してください。
既にご存知だと思いますが、接点からあまり離れると円の大きさが変わってしまいます。
尚、指示する順番は決まっていないので、どの順番でも構いませんが、
「点」を最後にすれば、確実に三点が接するようになります。
半径指定接円の使い方
〔接円〕のコントロールバーにある「半径」テキストボックスで描く接円の大きさを指定することが出来ますので手順をご覧ください。
画像の手順は次のようになります。
- 作図(2)ツールバーの〔接円〕タブを左クリックします。
- コントロールバーの〔半径〕テキストボックスに寸法を記入します。
- 接円対象線を左クリックで指示します。
- 次の接円対象線を左クリックで指示します。
これで画像と同じように縦横の線と接する半径指定接円が描けます。
この指定は線だけでなく「円」や「点」でも同じ手順で描けます。
接楕円の使い方
〔接円〕のコントロールバーにある〔接楕円〕の使い方をご紹介いたしますが、
〔接楕円〕の中には「3点指示」「菱形内接」「平行四辺内接」「3点半楕円」の4種類ございますので、それぞれの使い方をご覧いただきます。
3点指示の使い方
〔接楕円〕を3点指示を使って描く手順をご覧ください。
画像の手順は次のようになります。
- 作図(2)ツールバーの〔接円〕タブを左クリックします。
- コントロールバーの〔接楕円〕タブを左クリックします。
- コントロールバーの〔3点指示〕タブを左クリックします。
- 最初④の線を左クリックで指示ります。
- 次の⑤の線を左クリックで指示ります。
- 楕円の大きさを決める中間点を左クリックで指示します。
これで画像のような〔3点指示〕での楕円が描けます。
画像では、予め指示する三点を示しておいたので右クリックで読取るようにしていますが、
指示点が無い場合は、手順紹介のように左クリックで任意の位置を指示してください。
任意の位置を指示した場合、画像と同じように矩形内に収めるのは難しいので、画像のように完ぺきに三点が接するように描けないと思ってください。
また、左右で指示する高さが違うと描かれる楕円も斜めに傾いた状態で描かれますので、思い通りに描こうとするなら、予め指示点を設けておくべきです。
菱形内接の使い方
〔菱形内接〕は読んで字の如しで、菱形の内側に円を描くものですので手順をご覧ください。
画像の手順は次のようになります。
- 作図(2)ツールバーの〔接円〕タブを左クリックします。
- コントロールバーの〔接楕円〕タブを左クリックします。
- コントロールバーの〔菱形内接〕タブを左クリックします。
- 最初④の線を左クリックで指示ります。
- 次の⑤の線を左クリックで指示ります。
- 最後⑥の線を左クリックで指示ります。
これで画像と同じように菱形の内側に真円が描けます。
〔菱形内接〕は、正確な菱形でなければ画像のような内接円を描くことが出来ません。
但し、正方形を同じ手順で指示すると、正確に正方形の中に真円を描くことが出来ます。
その一方、長方形の場合は、最初の線を長辺側にすると片方に偏った真円が描かれ、短辺を先に指示すると長方形の外側に出た真円が描かれます。
平行四辺内接の使い方
〔平行四辺内接〕もまさに文字通りですのでご説明のしようがありませんので手順をご覧ください。
画像の手順は次のようになります。
- 作図(2)ツールバーの〔接円〕タブを左クリックします。
- コントロールバーの〔接楕円〕タブを左クリックします。
- コントロールバーの〔平行四辺内接〕タブを左クリックします。
- 最初④の線を左クリックで指示ります。
- 次の⑤の線を左クリックで指示ります。
- 次の⑥の線を左クリックで指示ります。
- 最後⑦の線を左クリックで指示ります。
これで画像と同じように平行四辺形の内側に四点に接する楕円が描けます。
〔平行四辺形内接〕では画像のように内側の四点全てが接するように楕円が描けますが、これは平行四辺形の大きさが変わっても同じなので、楕円の扁平率も大きさによって変わります。
3点半楕円の使い方
〔3点半楕円〕は名称だけではどんな使い方が出来るのか判断するのは難しいので手順をご覧ください。
画像の手順は次のようになります。
- 作図(2)ツールバーの〔接円〕タブを左クリックします。
- コントロールバーの〔接楕円〕タブを左クリックします。
- コントロールバーの〔3点半楕円〕タブを左クリックします。
- 最初④の点を右クリックで読取りります。
- 次の⑤の点を右クリックで読取りります。
- 半楕円中間点⑥の点を右クリックで読取りります。
これで画像と同じように3点半楕円が描けます。
画像では予め全ての点を指示していましたので指示は全て右クリックで行いましたが極端な話白紙の状態でも左クリックで三点を指示すれば〔3点半楕円〕は描けます。
また、半楕円中間点⑥の時にポインターを移動させることで半楕円の大きさを変えられますし、その様子は仮線で表示されているので、大きさを確認しながら変更することが出来ます。
点以外にも矩形のコーナーや2線の端点を右クリックで読取っても描けるので違った形を創造するときなどに応用出来るでしょう。
≪まとめ≫
接円の中には、制約が多くて若干使い辛いものも有ったりしますが、円弧を使って描くより簡単ですし、何よ正確ですので、上手く使いこなせるようになっておけば、図面作成の時間短縮が図れるでしょう。